【前回のあらすじ】 人生初の仮交際相手となった尼崎のOさんと、「地域の壁」や「車内BGMの大事故」を乗り越えられず破局を迎えた坪井。
自営業の跡継ぎならではの現実に直面しながらも、打席に立ち続ける彼を次に待ち受けていたのは、さらなる大波乱でした……。
➔ [第2話はこちら:「初陣&遠距離の壁」車内で流した激しいロックが響かなかった日…]
2018年秋、世界遺産・宮島での大失恋。覚悟の告白と、その結末
遠距離の壁に泣いた春が過ぎ、季節は2018年の秋へと移り変わっていました。この時期、私はある一人の女性と出会い、真剣に心を寄せていました。
お相手は、広島県在住のSさん。友人の紹介で知り合った女性でした。
何度かデートを重ね、お互いの距離も少しずつ縮まってきたと感じていた私は、カレンダーに「休み」と書き込み、一世一代の勝負デートを計画しました。
目的地は、広島県が誇る世界遺産、安芸の宮島。11月11日、日曜日。秋晴れの空の下、美しい紅葉が広がる最高のロケーションでした。
「今日、自分の気持ちをちゃんと伝えよう」
そう心に決めた私は、宮島の美しい景色の中で、彼女に直接、自分の気持ちを伝えました。真剣に付き合いたい——そんな覚悟を込めた告白でした。
しかし、返ってきた言葉は、静かで、しかし明確なものでした。
「坪井さんのことは、そういうふうには思えなくて……」
目の前が真っ暗になるとは、まさにこのことでした。大好きなロックバンドの曲が頭を駆け巡る余裕すらなく、ただただ、宮島の引き潮のようにスーッと血の気が引いていくのを感じました。
帰り道の車内は、第2話の「BGM大事故」とはまったく違う静けさでした。
お互いに気を遣いながら交わす何気ない会話が、かえって胸に刺さります。
そしてその後、彼女との連絡は少しずつ減っていきました。
以前は自然に続いていたやり取りも途切れがちになり、私は「もう答えは出ているんだな」と悟りました。
正式に交際していたわけではありません。
それでも、宮島での告白が私の中で一つの区切りになったことは間違いありませんでした。
31歳の秋。
世界遺産の美しい景色の中で経験した失恋は、その後の婚活にも大きな影響を与える出来事となったのです。
「何度も会っているのに進まない」……Oさんとの“もやもやデート”の罠
宮島での痛恨の一撃から少しずつ立ち直り、私は再び前を向いてお見合いを再開しました。
そこで出会ったのが、岡山市在住のOさんでした。
Oさんとは非常にお喋りが弾み、波長も合う感覚があったため、お見合い後にすぐ仮交際へ進むことになりました。
これまでの苦い経験から、「とにかく打席に立ち続け、デートを重ねてお互いを知ることが大事だ」と考えていた私は、毎週末のように彼女との時間をスケジュールに詰め込みました。
1回目、2回目、3回目……。 デートの回数は、あっという間に5回、6回と増えていきました。
一般的に結婚相談所では、3回〜4回目のデートで「真剣交際へ進むかどうか」の意思確認を行うのが一つの目安とされています。
しかし、当時の私は、彼女と何度も会っておきながら、ある「罠」に完全にハマっていました。
「楽しいけれど、なぜか一歩踏み込んだ話ができない」
一緒にランチを食べに行ったり、話題のスポットへ出かけたりする時間は確かに楽しいのです。
ただ、いざ「将来どんな家に住みたいか」「子供はどう考えているか」「自営業の我が家についてどう思うか」といった、結婚に直結する核心的なテーマになると、お互いにどこか遠慮してしまい、話題をそらしてしまう日々が続きました。
カレンダーには毎週のように「Oさん」の名前が並んでいるのに、関係性は一向に前に進まない。
まさに“もやもやデート”の無限ループでした。
「良い人」止まりの限界と、突然の終わり
「このままじゃいけん」と思いながらも、現状の居心地の良さに甘え、お互いに決定的な一歩を踏み出せないまま迎えた、8回目のデートの後でした。
交際開始から2ヶ月が経とうとしたある日、相談所から1本の連絡が入りました。
「Oさんから、交際終了の希望が入りました」
理由は、「とても楽しい時間を過ごせましたが、結婚相手としての決定打に欠け、お友達以上の関係のイメージが湧きませんでした」というものでした。
何度も会っていたからこそ、そのショックは宮島での失恋とはまた違う、鈍い痛みとなって胸に響きました。
「あれだけ時間をかけたのに、結局ダメだったんじゃな……」 自分の優柔不断さと、踏み込む勇気のなさが招いた結果でした。
気づけば年齢は32歳になろうとしており、私の婚活ロードはますます混迷の度合いを深めていくことになります。
(第4話:連敗続きで心がポッキリ。32歳の私がついに「活動休止」を選んだ日 へ続く)
💡 今日の「結Bless 婚活日記」アドバイス
【代表・坪井のプロの視点】
婚活において、デートの回数を重ねることはもちろん大切です。しかしそれ以上に大切なのが、「デートの『質』」です。
交際が終了する原因として非常に多いのが、今回の私のような「何度も会っているのに、ずっと世間話とお出かけだけで終わってしまう」というケース。
お相手に嫌われたくないからと、結婚に関する深い話を先延ばしにしていると、やがてお相手から「この人は私との将来を真剣に考えてくれていないのかな」「ただの楽しい友達(良い人)止まりだな」と判断されてしまいます。
目安として、3回目のデートを過ぎたら、「将来のビジョン」を擦り合わせる会話を少しずつ意識して取り入れていきましょう。
お互いの結婚観を確認することは、決して失礼なことではありません。それはむしろ、真剣に向き合っている証拠です。
当時の私のような「もやもや破局」を避けるためにも、ぜひ一歩踏み込む勇気を持ってみてください!
